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マッスルモンク/大隻[イ老]

Musclemonk
このこところまた香港映画や香港ポップスから遠ざかっていて、まったく最近の中華芸能情報から疎くなってしまっているのだけど、だから映画も最新のものは観ていない。
 『マッスルモンク』はテレビでやっていたので録画しておいたのだ。それを観た。
 この映画、すごかった。何がすごいって、前半と後半で違う映画なんちゃうの?と思うぐらい全く雰囲気を変えてしまうのだ。

 劉徳華はビッグガイと呼ばれる男のストリッパー。囮捜査をしていた刑事の張栢芝に逮捕され知り合うわけだけど、お互い好き同士になっていくのはいいとして、そうしたら絶対に苦難を乗り越えて、よかったよかったと抱き合って涙して二人をカメラがず〜っと引いていってロングショットから空撮の超ロングショットになって、エンドロールタイトルが被さって、NG場面が挟まって…って感じで終わるのかと思っていたのだけど、最後は全然違った。

 なんせ、ヒロインの張栢芝(ちなみに我が家では彼女のことはセシリアとは読んでなくてそのまま日本語的に読み下して「チョウカシワシバ」という)がボコッボコッ、ザクッのあげくにオバケ提灯よろしく首チョンパで枝にぶら下げられているというショックなシーンに。

 じゃあ、前半の『Xファイル』のスクィーズみたいな一斗缶に入ってしまう軟体インド人とか怪盗黒塗りヌメヌメとかは一体何だったのか? 中盤からラストに絡むエピソードが出てくるけど、それが後半まで牽引していくことになろうとは思わなかった。ある意味裏切られた快感はあるのだけど、うまく気持ちを整理できないもどかしさは残ってしまう。

 これが2003年という香港で作られた映画だからそうなってしまうのか。とにかくこの年の香港は呪われていたとしか言いようのない年だったからなぁ。

 とにかくハリウッドから招いた特殊メイクチームの仕事は見事で、香港お得意のワイヤーアクションも楽しかった。そう楽しかったのだ前半は。なのに何で張栢芝があんな悲惨な死に方をしいられて、しかもビッグガイは犯人をも包み込んでしまうのか。なんだか突然のことで現実のこととは思えません、まだコメントできませんという遺族代表みたいな気分になってしまう映画だ。

 観て損したとは思わない。何でもパターンで割り切れるハリウッド式でなくても香港映画の場合は成立するとは思う。でも僕はまだ人間が成長していないからビッグガイのように大らかにはなれないのだ…という映画。これが『無間道III/INFERNAL AFFAIRS 3』よりも香港では評価されたというのがすごい。そしておそらくこのラストの付け方は西洋人には理解はできないだろう。

(うずらまん編集長)

『マッスルモンク/大隻[イ老]』
監督:杜[王其]峰(ジョニー・トウ)/韋家輝(ワイ・カーファイ)
出演:劉徳華(アンディ・ラウ)/張栢芝(セシリア・チャン)/チョン・シウファイ/カレン・トン
2003年/香港/配給:アット・エンタテインメント

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